経営のヒント

2013年11月15日 金曜日

「クレド・カード」を知っていますか?(5)

おはようございます!!

今日で11月も折り返し地点ですね。昨日くらいから寒さも少し緩んで過ごしやすくなりました。紅葉も京都辺りでは、今週末、来週末くらいが見ごろでしょうか。今週末はここ関西はお天気もまずまずのようで、できたら、ちょっと秋を満喫しに出掛けたいものですね。

さあ、今週のテーマも今日が最終日です。

昨今、海外に進出する企業も多くなっていますが、リッツ・カールトンのように日本を含め、海外20か国以上でホテルを運営している会社において統一的で、質の高いサービスを提供していく、ということは「至難の業」と言えます。スタッフ達の人種、文化、教育程度などはその国々で本当に様々なのですから。            
            
そこで、このクレド・カードを世界共通のスタッフ達に配り、(おそらく)繰り返し、繰り返し、このカードの中に書かれている内容に対する研修を実施することで全てのスタッフに浸透させる、ということをしているのだと思います。 

幹部から、入社したばかりのスタッフまでが同じ信念をもって仕事をする、そして、彼らはこのカードとこのカードに込められた言葉に会社の一員としての誇りを持つ。          
            
カードを作って、従業員に配って、研修をする。。。。            
            
そんな簡単なことなら、ウチでもやってみよう!!と思われる企業は多いはずです。            
確かに、そうお金がかかるようなことでもないし、それでスタッフ教育の徹底ができるなら、やってみよう、と考えられるのは無理もないことです。            
            
ところが、実は、そう簡単なものではないのです。            
            
何より、このカードに書かれている内容は、「真実の言葉」でなければならないからです。            
            
まあ、「経営理念」などというものと似たようなところがあると思うのですが、「美辞麗句」を並べただけでは誰も付いてきません。
            
大切なのは、経営幹部(もちろん、社長一人でも構いません)が心から思うことを言葉にし、絶対にその思いを貫く、という強い気持ちを持つ、ということです。            
            
多分、言葉ができたところでこの作業は50%が終了したようなものでしょう。            
            
私は、「クレド・カード」のようなものを作る、ということには賛成です。興味を持たれた方はぜひ、スタッフに浸透させたいご自分の信念とは何なのか?から少し考えてみてください。

それでは、皆様、素敵な週末をお過ごしくださいね。。。happy01

投稿者 七野恭子税理士事務所 | 記事URL

2013年11月14日 木曜日

「クレド・カード」を知っていますか?(4)

おはようございます!!

秋晴れの朝ですね。 

私は昨日からコートを着用し始めました。 もちろん、まだ薄手のトレンチ・コートです。私の先輩先生で、今年70歳になられた先生は毎年、「年内はコートは着ない」と決められているそうです。

いやー、でも、夜の帰宅時間にはトレンチ・コートを通り越してダウンジャケットが欲しいくらいでしたが。。。thinkあまり無理をしないで洋服は選びましょう!

さて、本日もリッツ・カールトンの「クレド・カード」の中身の続きです。この内容については、多分、練って、練って、練って。。。本当に時間をかけて作成されたものだと思います。スタッフ教育にお悩みの皆さん、ぜひ中身をよーく吟味して読んでみてくださいね。

最後に「従業員への約束」とし、以下のことが書かれています。これは文字通り、従業員に対する会社の姿勢を明文化したものです。              
             
「従業員への約束」              
リッツ・カールトンではお客様へお約束したサービスを提供する上で紳士・淑女こそがもっとも大切な資源です。              
信頼、誠実、尊敬、高潔、決意を原則とし、私たちは、個人と会社のためになるよう持てる才能を育成し、最大限に伸ばします。              
多様性を尊重し、充実した生活を深め、個人のこころざしを実現し、リッツ・カールトン・ミスティークを高める...リッツ・カールトンは、このような職場環境をはぐくみます。   
           
              
ホテル業というものは、サービス業の最たるものに位置すると思います。              
「顧客に宿泊の場を提供するところ」と言ってしまえば、ものすごく素っ気ない気がしますが、もちろん本当はそんな単純なものではなく、それがビジネス・ユースであろうと、レジャー・ユースであろうと、例えば、「この宿泊施設にもう一度泊まりたい」と思わせる「何か」がなければ、普通、人はそう簡単にはリピーターにはなってくれないでしょう。              
              
その「何か」を追及していくと、やはりスタッフ一人一人が顧客に提供するサービスの質だと言わざるを得ません。

            
ホテルの場合、確かに施設の内容(ハード面)での質の高さは求められますが、一方、いくら高い質のハード面があっても、それを清潔に保つ、というだけでもソフト面の充実が求められます。        

そして、ソフト面、つまりスタッフに求められる要求は、それこそ顧客によって千差万別であるはずです。              

バランスの違いこそあれ、いかなる業種・業態でもハードとソフトのどちらもがきちんとしていないと顧客満足は満たされません。皆さんも今一度、自分たちの組織におけるハードとソフトの質について考えてみてください。

今日も素敵な一日になりますように。。。。happy01

投稿者 七野恭子税理士事務所 | 記事URL

2013年11月13日 水曜日

「クレド・カード」を知っていますか?(3)

おはようございます!!

昨日、とある職場で2~3週間ぶりにお会いした方は、以前会ったとき、ひどい風邪を引いておられたので「お風邪全快しましたか?」と尋ねたら、「ええ、まあ。。。でも、なかなか治りにくいですね」という反応。

私も多分、聞かれたら同じような反応を示しそう(実は、まだ完治していないのです)なので、ものすごく共感sign01

「これ(治りにくくなったのは)って、やはりトシのせいですかねーsign02

と言われ、「えっ、そっちsign02」とそれには共感できない私でした。。。(笑)happy01

さて、本日もリッツ・カールトンの「クレド・カード」の中身の続きです。

昨日の「サービスの3ステップ」に続き、「モットー」です。             
               
モットー               
               
ザ・リッツ・カールトン ホテル カンパニー L.L.C. では「紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です」をモットーとしています。


この言葉には、すべてのスタッフが常に最高レベルのサービスを提供するという当ホテルの姿勢が表れています。            
さらに「サービス・バリューズ」では、従業員がお客様に接するときの具体的な心得がまとめられています。               
               
サービス・バリューズ               
:私はリッツ・カールトンの一員であることを誇りに思います。               
1. 私は、強い人間関係を築き、生涯のリッツ・カールトン・ゲストを獲得します。               
2. 私は、お客様の願望やニーズには、言葉にされるものも、されないものも、常におこたえします。              
3. 私には、ユニークな、思い出に残る、パーソナルな経験をお客様にもたらすため、エンパワーメントが与えられています。          
4. 私は、「成功への要因」を達成し、リッツ・カールトン・ミスティークを作るという自分の役割を理解します。
5. 私は、お客様のリッツ・カールトンでの経験にイノベーション(革新)をもたらし、よりよいものにする機会を常に求めます。
6. 私は、お客様の問題を自分のものとして受け止め、直ちに解決します。               
7. 私は、お客様や従業員同士のニーズを満たすよう、チームワークとラテラル・サービスを実践する職場環境を築きます。
8. 私には、絶えず学び、成長する機会があります。
9. 私は、自分に関係する仕事のプランニングに参画します。               
10. 私は、自分のプロフェッショナルな身だしなみ、言葉づかい、ふるまいに誇りを持ちます。
11. 私は、お客様、職場の仲間、そして会社の機密情報および資産について、プライバシーとセキュリティを守ります。               
12. 私には、妥協のない清潔さを保ち、安全で事故のない環境を築く責任があります。   
        

ふーん。。。確かにスタッフの一人一人がこれをよく理解し、納得し、実践できたら、本当に素晴らしいホテルになるだろうな、ということが想像できるような内容ですね。   

投稿者 七野恭子税理士事務所 | 記事URL

2013年11月12日 火曜日

「クレド・カード」を知っていますか?(2)

おはようございます!!

昨日は本当に「冬の到来」を感じさせる寒さでしたね。今日はさらに寒い朝のようで、お布団から出るのがツラくなってきました。さあ、気合いで乗り切りましょう!!

今日は「クレド・カード」のお話の2日目です。 

ホテルをはじめとするサービス業は、何よりお客様へのサービスが大切。接客についての従業員研修に悩まれているところも多いのではないでしょうか。もっとも、接客が大切なのは、サービス業に限らず、ほとんど全ての業種において、外部との接触がある、という意味で言えることだと思います。

さて、本日はリッツ・カールトンの「クレド・カード」の中身について、具体的に見ていきましょう。このクレド、中身は5つのパートに分かれています。それは、「クレド」「サービスの3ステップ」「モットー」「サービス・バリューズ」「従業員への約束」です。

最初のページに記されているものが「クレド」と呼ばれるものです。以下はその具体的な文章です。          
          
クレド          
          
リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。          
          
私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだそして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナル・サービスと施設を提供することをお約束します。          
          
リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です。
        

1983年にリッツ・カールトンホテルカンパニーが設立されたとき、その設立メンバーで「どのようなホテルであれば、お客様が引き続き利用したいと思うか、また、他の人にも勧めてもらえるようになるか」を話し合い、その考えをまとめたものが「クレド」です。          
          
そして、次に「サービスの3ステップ」というページがあります。そこに書かれているのは、対お客様だけではなく、納入業者やホテルに関わる全ての方たちに対応するときのサービスの基本が述べられています。          
          
サービスの 3 ステップ          
          
1. あたたかい、心からのごあいさつを。お客様をお名前でお呼びします。          
2. 一人一人のお客様のニーズを先読みし、おこたえします。          
3. 感じのよいお見送りを。さようならのごあいさつは心をこめて。お客様のお名前をそえます。


「感じのよいお見送りを」ですね。。。では、今日も元気で頑張りましょう!!confident

投稿者 七野恭子税理士事務所 | 記事URL

2013年11月11日 月曜日

「クレド・カード」を知っていますか?

おはようございます!!

新しい一週間が始まりました。

一気に寒くなったような気がしますね。街もすっかり秋景色になっていて、街路樹も秋らしい色付きを見せています。

私の風邪はようやくほぼ全快しました。周りでは風邪を引かれている方が結構いるような。。。皆さん、ぜひ「うがい」と「手洗い」を習慣付けて風邪の予防をしてください!!

さて、今週は「クレド・カード」というテーマでお話をしたいと思います。

皆さんはこのカードについてお聞きになったことはありますか?

私がこのカードの存在を知ったのは、もう10年以上前のことです。
某ホテル(ここではRホテルとします)の幹部クラスにまで上り詰めた方が退職後、独立して事業を起こそうとされたときに私が当時、勤務していた税理士事務所にお手伝いの依頼があり、先輩税理士と訪問させていただいたことがありました。

その方は既に退職して何年かを経過していたと思いますが、私の先輩税理士が「クレド・カード」のことをよく知っていて「もし、お持ちなら見せていただけませんか?」と言うと、彼は胸のポケットからサッと出して、見せてくださいました。
確か、その場でお願いをして、このカードをコピーさせていただいた記憶があります。

そのときは実は、あまり何も考えなかったのですが、今思うと、既に退職して何年か経っているのに常に携帯されていたことや、すぐに見せてくださったことを思うと、おそらく、彼はこのカードの存在を退職後もとても大切にしていて、自分がRホテルの出身であることを非常に誇りを持っていらっしゃったのだと思います

さて、このRホテル発生のクレド・カードとはどのようなものでしょうか?

今やクレド・カードを見習って、同じような主旨のカードが様々な会社で発行されているそうです。しかし、とりあえず、ここはRホテルのクレド・カードについてお話したいと思います。

クレド・カードの実物は4つのページ(裏表で計8ページですね)からなっていて、折りたたむとちょうど胸ポケットに入る大きさです。つまり、Rホテルでは、入社したばかりのスタッフから、幹部まで全ての社員が常時、胸ポケットに入れて所持することが義務付けられているのだと思います。

クレド・カードの「クレド」とは、ラテン語で「信念」や「信条」ということを意味します
さて、Rホテル、いや、(有名なのであえて実名を出すと)リッツ・カールトンのクレド・カードのにはいったい何がかいてあるのでしょうか?

投稿者 七野恭子税理士事務所 | 記事URL

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