経営のヒント

2013年10月 8日 火曜日

経営指標のおはなし(安全性)(2)

おはようございます!!

今週もまた、沖縄~九州にかけては台風24号の影響で荒れたお天気になっているようです。台風のコース次第では、中国・四国、はたまた北陸などの日本海側や近畿以北にも影響がありそうです。どうか、今日、明日と台風情報には十分、お気を付けください!!

さて、昨日、「私は短期的な支払能力を示す安全性の指標が好きです」と書きましたが、これには理由があります。

それは、前回までお話してきた、収益性や効率性といったものは、業種業態によって、この数値が異なり、その企業の状況の良否は出てきた数値だけで判断することはできません。同業他社や同じ企業でも時系列で3年分とか、5年分の資料が出てきて初めて良否の判断を考えることができます。

それに引き替え、短期安全性を示す、流動比率や当座比率については、いずれの業種業態にも、その数値で大まかな良否が判断できるからです(もちろん、企業の置かれている状況により、必ずしも正確に判るわけではありません)。

というわけで、今日はこのうちの流動比率のお話から始めたいと思います。

流動比率とは

流動資産÷流動負債×100(%)

で計算することができます。

ここで、流動資産とは、現預金をはじめ、売掛金、受取手形など、近い将来、現金となるものの合計を言います。一方、流動負債とは、買掛金、支払手形、未払金、未払費用、短期借入金。。。など、近い将来、支払いをしなければならないものの合計を言います。

つまり、短期的に支払う義務のあるものの合計額を、短期的にお金となるものの合計額で賄うことができるかどうか、を示します。

通常、100~150%程度であればOKと言われています。感覚的には、100%を超えていたら正常とは思われますが、100%を下回る場合には「資金繰りがちょっとシンドイのではないかな?」と思ってしまいます。

逆に、150%を超えて、200%以上とかになっていればどうか?と言えば、確かに財務的な安全性という意味では「盤石な安全性がある」ということができるのかもしれません。

しかし、一方で「お金を貯めこんでいる会社」というのは魅力ある会社と言えるでしょうか?通常なら、もう少し長期的視点に立ち、次の投資をしていかないのか?という疑問が生じるのではないでしょうか?

つまり、財務安全性の指標であると同時に、会社の将来への投資政策(戦略)を占う指標でもあるということができるのです。


さ、今日も一日、素敵な日になりますように。。。。wink

投稿者 七野恭子税理士事務所

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