経営のヒント

2013年9月19日 木曜日

ピーチの挑戦(3)

おはようございます!!

ようやく少し秋らしい、過ごしやすい季節になってきましたね。 私の周りでは、風邪ぎみの方が複数に発生中bearingsign03 どうか早く治してくださいね。

さて、従来の常識を破ったピーチの経営、果たして業績としてはどうなのでしょうか?  
ピーチの会社に少し注目してみましょう。  
  
ピーチはANAを筆頭株主として、2011年2月10日に関西国際空港近く、大阪府泉佐野市に本社を置く会社として設立されました。  当初はANAと香港の投資会社の共同出資で計画され、後に産業革新機構(官民出資の投資ファンド)が資本参加し、資本金は150億円です。  

実際に定期便の運航が開始されたのは、2012年3月1日で、今で1年半ほどが経過したことになります。  当初の計画では、3年後の黒字を目指しているそうです。  
  
なお、実質的に稼働しだした最初の期である2013年3月期(2012年4月~2013年3月)の公表されている業績は以下の通りでした。  
  
2013年3月期通期業績:ピーチ・アビエーション  
  
   売上高        営業損益      純損益
 143億8700万円  △9億6000万円  △12億900万円

  
「2012年3月に運航を開始した同社は、乱立する格安航空会社などとの価格競争の激化で厳しい状況が続いたことから、 営業損益・純損益ともに赤字となりました。一方、今後は路線拡大などによる採算性の改善で早期の黒字化を目指す方針です。」  

という解説がとあるサイトのコメントにありましたが、なにぶん、2012年3月1日に運行がスタートして1か月が経過してからの1年間の業績ですから、 価格競争の激化云々、というのは少し違うかな、と思います。というのも、この1年間でも、路線をどんどん拡大してきており、それなりの初期コストもかかりつつのこの業績なので赤字とはいえ、おそらく予想以上の好業績と言えます。  
  
また、毎日新聞では、ピーチ・井上慎一CEOのコメントと共に以下の記事が掲載されています。  
  
  「機材稼働率が落ちるとLCCは収益性が下がるため、運航品質にこ だわった」と話す。空港の門限によって飛行機   が着陸できず、 翌朝便を欠航することがLCC最大の弱点だが、ピーチは24時間空港の関空を拠点に選び、「機材   繰り」による欠航率は0・02%にとどまった。 他の理由も含めた国内線の欠航率は0・96%で、日本航空、全日空な  ど主要航空10社で最も低かった。定時から15分以内に出発する定時運航率でも成田空港を拠点にするジェットス   ター・ジャパン、エアアジア・ジャパンの国内LCC2社を上回った。  
  
また、2013年度の平均搭乗率は78%で、当初の搭乗率目標70~75%を上回ることとなりました。  
  
ピーチは現在、札幌(新千歳)や福岡など国内7路線、海外はソウルなど3路線に展開し、1日当たり29往復を運航。飛行機を3機増やして10機態勢となる今夏から1年間で400万人の旅客数を目指しています。  
  
なお、他の国内LCC、エアアジア・ジャパンの13年3月期の売上高は34億円、最終損益は36億円の赤字。ジェットスター・ジャパンは明らかにしていません。

なかなか頑張っているピーチの様子がお判りいただけかと思います。最終日の明日は、ピーチ(LCC)のコスト削減の具体的方法について取り上げさせていただきます。

本日のあなたへの質問は、

一度、ピーチに乗ってみませんか?」これでは、質問、というより、誘導ですね?!(笑)



投稿者 七野恭子税理士事務所

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